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19歳の若い女性のペンから誕生した

フランケンシュタイン




怪物、化け物、モンスター、敵、悪魔demon、悪鬼fiend、生き物・・・・。
私はダレなんだ?悲しいことに私には名前がない。
名前も付けられず、父親からは見捨てられてしまった。
後になって人は私のことを「フランケンシュタイン」と呼ぶが、 フランケンシュタインとは”生命を創造し死を葬ることを狙った”天才科学者 ビクター・フランケンシュタインの名前で私の産み親なのだ。「フランケンシュタイン」は怪物の名前ではない。
父よ、こんな醜い私だが愛してほしかった・・・。


秋の雨夜に創造された


死体の各器官を寄せ集め、つぎはぎして生命は誕生した。
映画が劇画で見るようにその生き物はグロテスクではなかった。

「私(フランケンシュタイン)の労苦が完成を見たのは11月のとあるわびしい夜のことでした。
雨がパラパラと陰気に窓をうち、ろうそくは今にも燃え尽きようとするとき、 なかば消えかけたかすかな光に、私は生き物のどんより黄色目が開くのを見たのです。 それは重く息をつき、痙攣が手足を走った。
どう描いたらいいのだろうか?このあさましい生き物を・・・。四肢は均整が取れ、容貌も美しく選んであった。美しく!−−−これが美しいと!黄色い皮膚は下 の筋肉や動脈の作用をほとんど隠さず、髪は黒くつややかにすらりと伸び、歯の白さは真珠のよう。 だが、そんな贅沢は、いっそうおぞましさをきわださせるばかりだった。」(森下弓子 訳を参照= 創元推理文庫)
It was on a dreary night of November that I beheld the accomplishment of my toils.
With an anxiety that almost amounted to agony, I collected the instruments of life around me, that I might infuse a spark of being into the lifeless thing that lay at my feet. It was already one in the morning; the rain pattered dismally against the panes, and my candle was nearly burnt out, when, by the glimmer of the half-extinguished light, I saw the dull yellow eye of the creature open; it breathed hard, and a convulsive motion agitated its limbs.

How can I describe my emotions at this catastrophe, or how delineate the wretch whom with such infinite pains and care I had endeavoured to form? His limbs were in proportion, and I had selected his features as beautiful. Beautiful! Great God! His yellow skin scarcely covered the work of muscles and arteries beneath; his hair was of a lustrous black, and flowing; his teeth of a pearly whiteness; but these luxuriances only formed a more horrid contrast with his watery eyes, that seemed almost of the same colour as the dun-white sockets in which they were set, his shrivelled complexion and straight black lips. (Mary Shelley's Frankenstein Chapter 5)


19歳の女性が書いた

SF小説の原典とも言うべきこの『フランケンシュタイン』 は女流作家メアリー・シェリーによって書かれた。
面白い誕生秘話を紹介すると・・・・。
1816年夏、スイスのジュネーヴ湖畔のあの 有名詩人バイロンの別荘にメアリー・シェリーは夫の詩人 シェリーと避暑のため滞在していた。夜毎、バイロンの仲間の医者のポリドリも加わり 激しい文学談義に花を咲かせた。その中でみんなが、怪奇小説を書いてみようということになった。 詩人組のシェリーもバイロンも何も書けなかった。ポリドリは「ヴァンパイア(Vampyre)」 を書き上げた。シェリー夫人が書き上げたのがこの「フランケンシュタイン」。
彼女、芳紀19歳であった。
副題は「現代のプロメテウス」Frankenstein: The Modern Prometheusとなっている。 ギリシア神話に登場するプロメテウスは最初の人間を作り出し、人間に知恵を与えたことで知られる。

19歳の女性作家といえば、第130回芥川賞(2004年1月発表)を「蹴りたい背中」 で受賞した綿矢(わたや)りさ嬢と一緒だ。
 


世界三大怪物!


誰が選んだかは知りませんが、 世界三大怪物はこの「フランケンシュタイン」それに「吸血鬼」「オオカミ男」という。


怪物俳優ボリス・カーロフ


黒づくめで不気味に姿を現すボリス・カーロフの「フランケンシュタイン」映像で「フランケンシュタイン」 を定着させたのは ハリウッドのボリス・カーロフBoris Karloffである。
ユニバーサル映画が映画化するときに主役には 『魔人ドラキュラ』でメガヒットを飛ばしたたベラ・ルゴシを起用するつもりだったが ベラ・ルゴシが拒否。その後釜に起用されたのが無名のボリス・カーロフBoris Karloffだった。
不気味ななかにも悲しみを漂わすボリス・カーロフの「フランケンシュタイン」は ベラ・ルゴシのドラキュラをしのぐヒットとなった。
その後、ボリス・カーロフはホラー映画の巨匠として名前を残すこととなる。
***写真にマウスを乗せると写真説明が現れます。




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